CARDステップ【長編小説の書き方:プロットカード編】

CARDステップ

※ CARDステップの詳細コンテンツは、順次公開していきます。 公開をお待ちください (現在は、BASICステップADVANCEステップCUNNINGステップを公開中です)。

1.CARDステップへようこそ!

ここまでパラダイムとBS2を使って、あなたの物語を具体的にしていった。このステップからは、執筆の前準備の最終段階に入る。

パラダイムをプロットカードに変換する工程だ。このステップで扱う内容で、「プロットカードを書いたのに、途中で書けなくなったぞ!」ってトラブルを予防する。

それでは、スタート!

2.1『シーン』について

カードにはシーンを書いていく。つまり、カードを書くにはシーンについて知らないとだ。『シーン』って言葉を『』でくくったってことは、これも今後は、用語として扱うってこと。

どこからどこまでが1シーン? シーンに必要な要素は何? こういった疑問にも、ハリウッドはきちんと回答を用意してくれている。それを見ていこう。

2.2失敗しない「シーンの作り方」

カードを書いていくためには、シーンの作り方を知っている必要がある。シーンを作るには、「そのシーンで、物語上の何をするか?」を知っていないといけない。

シド・フィールドは、シーンを書くに際し作者が把握しておくべきことが7つ、プラスして3つのことを把握しておくのが、「作者の責任」とまで言っている。それらについて確認していこう。

2.3プロットカードを作ったのに長編が書けない罠

思い立ってカード方式で物語の構成にトライしたが、カードAはぎゅうぎゅうに詰まっていて、カードBはスカスカ、一言書いてあるだけでお終い。いざ書き始めると、なぜかたくさん書いたカードでも詰まるし、スカスカのカードでも詰まる……。こんな経験はないだろうか?

この現象は、カードに「シーン」ではない別のものが書かれているせいで起こっている。シーンの親戚ではあるのだけれど、シーンとは区別すべきものだ。まずはその正体を知ろう。

3.1プロットカードに使う紙を用意しよう

カード書きは……、そう……、楽しい!いままで雲を掴むような話だった、「カードにメモを書いて、それを並べ替えてプロットを作る」なんてことが、できるんだ! 楽しくないわけがない!

けどその前に、カードを用意しなくちゃね。単語カードでは小さすぎるし、A4サイズでは大きすぎる。実際にぼくが使っているメモ用紙について紹介するよ。

3.2カード方式で物語を構成する利点

にしてもなぜ、カードを使うのだろうか?

A4の用紙にタイプするのでも、プロット管理用のソフトを使うのでもなく、なぜカードなのだろうか? そして、どうしてわざわざ、紙なのだろうか?

4.1プロットカードで守るべき、矛盾した2つの原則

1シーン1枚、これが基本のイメージだと、以前言ったね。そういうイメージでとらえてくれ、と。あの話には続きがある。シーンとシークエンスの話を終えた今が、その続きを話すときだ。

4.2プロットカードを実際に書いていく流れ

あなたはこれから、56枚のカードを書いていく。56枚で、2時間映画1本分のカード枚数となる目安だ。その実際の流れを追って行こう。各幕のカード枚数にも目安があるから、それも知っておこう。

4.314枚目と21枚目と28枚目と35枚目と42枚目に書かれるべきシーン

56枚のカードの内、14枚目と21枚目と28枚目と35枚目と42枚目に書かれるシーンは、パラダイム上のどこを目安にすればいいか、フィールドは教えてくれている。

それらを押さえ、カード書きの急所を先に確定させておこう。

4.4流通している物語のシーンを、実際に14枚のカードを起こしてみる

流通している映画の第一幕を、実際にカードに起こしたものを見てみよう。ここではまず、フィールドがカードに起こしたものを引用して話をしていくよ。

それと今回使うサンプル映画、『テルマ&ルイーズ』は、登場人物の描写を視覚的に、その上あっという間に、ものすごく上手く行っている映画だから、一見の価値アリだよ。

5.1CASE:プロットカードの実際のやらかし

カード書きにおいて、シーンとシークエンスを混同することは、非常に怖い事故を招く。ここではぼくが実際に遭った事故(つまるところやらかし)を紹介するよ。事故の原因を知って、あなたはこんな失敗をしないようにしてほしい。

5.2パラダイムをシーンに変換していく流れ

パラダイムから具体的なシーンを考えていくわけだけれど、ではどうやって、シーンを発想していけばいいのだろうか?

この回では『テルマ&ルイーズ』をサンプルとして、パラダイムをシーンに変換していく際の、思考の流れを追ってみよう。

5.3紙に書いた実物のプロットカード

実際、カードを書くとしたらどんな感じになるのか? これについて、気になる人は多いと思う。フィールドが例に挙げた『テルマ&ルイーズ』の、第一幕のカードをぼくも書いてみたから、参考にしてみてほしい。

6.1「予定になかったプロットカードを追加する」のは戒律違反か?

もしあなたが、プロットカードを書いている最中、途中で新しいカードを追加したくなったら、どうするべきだろうか? 予定になかったカードを追加するのは、構成を使う者にとって、戒律違反ではないのか?

大丈夫、閃きやアドリブを禁止する戒律なんてない。必要なのは、適切な対処法を知っておくことだけだ。

6.2設定を字の文で説明しない。映像で見せる

「説明するな、描写せよ」って創作ハウツーは、広く知られている。面白さの面でもそうなんだけど、これに従うことはあなたの物語に追加のシーンを与えてくれるんだ。「第一幕がスカスカなんだ! どうしよう!」こんなの嫌だよね。

今回はこの、「説明するな、描写せよ」の原則を守るには、実際どうすればいいのか? についてやっていくよ。

6.3間延びしないシーンの作り方

「間延びしたシーンを書きたい」って人はいないと思う。間延びしたシーンはだらだらしていて、読んでいても、書いていても退屈になってしまう。

それを防ぐため、フィールドはシーンを作るときの、ある原則を示してくれている。「遅く入って早く出ろ」というもので、この原則を意識すれば、シーンはどれもスリムに、テンポよく、それでいて想像の余地のあるものにできる。

6.4映画の手法でシーンを作ると受け入れられやすい、現代の小説の事情

映画脚本のシーンの作り方を、小説に使うことの利点について述べておこう。実は、映画脚本の手法でシーンを作ることは、作品の質の面でも、非常に有利に働くんだ。そして、物語を形にする上でもね。ポイントは「視覚的である」ってこと。

6.5心理描写に対する誤解と、「説明するな描写せよ」の正体

「心理描写」。これもまた、言葉ばっかり広まって、実態が曖昧な言葉の一つだ。

心の中を地の文で長々と説明するのが心理描写だと思ってるなら、それは大間違いだ。そして、「○○について悩む」といったカードを書いたことがあったら要注意。そこには映像が無い。

心理描写についての理解を深め、「映像で心の状態を伝える」というアプローチを知ろう。

6.6CARDステップをおえて

これで準備はおしまい! CARDステップを終えたあなたに、ちょっとした挨拶をさせて!

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