※ CARDステップの詳細コンテンツは、順次公開していきます。 公開をお待ちください (現在は、BASICステップとADVANCEステップ、CUNNINGステップを公開中です)。
- 1.CARDステップへようこそ!
- 2.1『シーン』について
- 2.2失敗しない「シーンの作り方」
- 2.3プロットカードを作ったのに長編が書けない罠
- 3.1プロットカードに使う紙を用意しよう
- 3.2カード方式で物語を構成する利点
- 4.1プロットカードで守るべき、矛盾した2つの原則
- 4.2プロットカードを実際に書いていく流れ
- 4.314枚目と21枚目と28枚目と35枚目と42枚目に書かれるべきシーン
- 4.4流通している物語のシーンを、実際に14枚のカードを起こしてみる
- 5.1CASE:プロットカードの実際のやらかし
- 5.2パラダイムをシーンに変換していく流れ
- 5.3紙に書いた実物のプロットカード
- 6.1「予定になかったプロットカードを追加する」のは戒律違反か?
- 6.2設定を字の文で説明しない。映像で見せる
- 6.3間延びしないシーンの作り方
- 6.4映画の手法でシーンを作ると受け入れられやすい、現代の小説の事情
- 6.5心理描写に対する誤解と、「説明するな描写せよ」の正体
- 6.6CARDステップをおえて
1.CARDステップへようこそ!
ここまでパラダイムとBS2を使って、あなたの物語を具体的にしていった。このステップからは、執筆の前準備の最終段階に入る。
パラダイムをプロットカードに変換する工程だ。このステップで扱う内容で、「プロットカードを書いたのに、途中で書けなくなったぞ!」ってトラブルを予防する。
それでは、スタート!
2.1『シーン』について
カードにはシーンを書いていく。つまり、カードを書くにはシーンについて知らないとだ。『シーン』って言葉を『』でくくったってことは、これも今後は、用語として扱うってこと。
どこからどこまでが1シーン? シーンに必要な要素は何? こういった疑問にも、ハリウッドはきちんと回答を用意してくれている。それを見ていこう。
2.2失敗しない「シーンの作り方」
カードを書いていくためには、シーンの作り方を知っている必要がある。シーンを作るには、「そのシーンで、物語上の何をするか?」を知っていないといけない。
シド・フィールドは、シーンを書くに際し作者が把握しておくべきことが7つ、プラスして3つのことを把握しておくのが、「作者の責任」とまで言っている。それらについて確認していこう。
2.3プロットカードを作ったのに長編が書けない罠
思い立ってカード方式で物語の構成にトライしたが、カードAはぎゅうぎゅうに詰まっていて、カードBはスカスカ、一言書いてあるだけでお終い。いざ書き始めると、なぜかたくさん書いたカードでも詰まるし、スカスカのカードでも詰まる……。こんな経験はないだろうか?
この現象は、カードに「シーン」ではない別のものが書かれているせいで起こっている。シーンの親戚ではあるのだけれど、シーンとは区別すべきものだ。まずはその正体を知ろう。
3.1プロットカードに使う紙を用意しよう
カード書きは……、そう……、楽しい!いままで雲を掴むような話だった、「カードにメモを書いて、それを並べ替えてプロットを作る」なんてことが、できるんだ! 楽しくないわけがない!
けどその前に、カードを用意しなくちゃね。単語カードでは小さすぎるし、A4サイズでは大きすぎる。実際にぼくが使っているメモ用紙について紹介するよ。
3.2カード方式で物語を構成する利点
にしてもなぜ、カードを使うのだろうか?
A4の用紙にタイプするのでも、プロット管理用のソフトを使うのでもなく、なぜカードなのだろうか? そして、どうしてわざわざ、紙なのだろうか?
4.1プロットカードで守るべき、矛盾した2つの原則
1シーン1枚、これが基本のイメージだと、以前言ったね。そういうイメージでとらえてくれ、と。あの話には続きがある。シーンとシークエンスの話を終えた今が、その続きを話すときだ。
4.2プロットカードを実際に書いていく流れ
あなたはこれから、56枚のカードを書いていく。56枚で、2時間映画1本分のカード枚数となる目安だ。その実際の流れを追って行こう。各幕のカード枚数にも目安があるから、それも知っておこう。
4.314枚目と21枚目と28枚目と35枚目と42枚目に書かれるべきシーン
56枚のカードの内、14枚目と21枚目と28枚目と35枚目と42枚目に書かれるシーンは、パラダイム上のどこを目安にすればいいか、フィールドは教えてくれている。
それらを押さえ、カード書きの急所を先に確定させておこう。
4.4流通している物語のシーンを、実際に14枚のカードを起こしてみる
流通している映画の第一幕を、実際にカードに起こしたものを見てみよう。ここではまず、フィールドがカードに起こしたものを引用して話をしていくよ。
それと今回使うサンプル映画、『テルマ&ルイーズ』は、登場人物の描写を視覚的に、その上あっという間に、ものすごく上手く行っている映画だから、一見の価値アリだよ。
5.1CASE:プロットカードの実際のやらかし
カード書きにおいて、シーンとシークエンスを混同することは、非常に怖い事故を招く。ここではぼくが実際に遭った事故(つまるところやらかし)を紹介するよ。事故の原因を知って、あなたはこんな失敗をしないようにしてほしい。
5.2パラダイムをシーンに変換していく流れ
パラダイムから具体的なシーンを考えていくわけだけれど、ではどうやって、シーンを発想していけばいいのだろうか?
この回では『テルマ&ルイーズ』をサンプルとして、パラダイムをシーンに変換していく際の、思考の流れを追ってみよう。
5.3紙に書いた実物のプロットカード
実際、カードを書くとしたらどんな感じになるのか? これについて、気になる人は多いと思う。フィールドが例に挙げた『テルマ&ルイーズ』の、第一幕のカードをぼくも書いてみたから、参考にしてみてほしい。
6.1「予定になかったプロットカードを追加する」のは戒律違反か?
もしあなたが、プロットカードを書いている最中、途中で新しいカードを追加したくなったら、どうするべきだろうか? 予定になかったカードを追加するのは、構成を使う者にとって、戒律違反ではないのか?
大丈夫、閃きやアドリブを禁止する戒律なんてない。必要なのは、適切な対処法を知っておくことだけだ。
6.2設定を字の文で説明しない。映像で見せる
「説明するな、描写せよ」って創作ハウツーは、広く知られている。面白さの面でもそうなんだけど、これに従うことはあなたの物語に追加のシーンを与えてくれるんだ。「第一幕がスカスカなんだ! どうしよう!」こんなの嫌だよね。
今回はこの、「説明するな、描写せよ」の原則を守るには、実際どうすればいいのか? についてやっていくよ。
6.3間延びしないシーンの作り方
「間延びしたシーンを書きたい」って人はいないと思う。間延びしたシーンはだらだらしていて、読んでいても、書いていても退屈になってしまう。
それを防ぐため、フィールドはシーンを作るときの、ある原則を示してくれている。「遅く入って早く出ろ」というもので、この原則を意識すれば、シーンはどれもスリムに、テンポよく、それでいて想像の余地のあるものにできる。
6.4映画の手法でシーンを作ると受け入れられやすい、現代の小説の事情
映画脚本のシーンの作り方を、小説に使うことの利点について述べておこう。実は、映画脚本の手法でシーンを作ることは、作品の質の面でも、非常に有利に働くんだ。そして、物語を形にする上でもね。ポイントは「視覚的である」ってこと。
6.5心理描写に対する誤解と、「説明するな描写せよ」の正体
「心理描写」。これもまた、言葉ばっかり広まって、実態が曖昧な言葉の一つだ。
心の中を地の文で長々と説明するのが心理描写だと思ってるなら、それは大間違いだ。そして、「○○について悩む」といったカードを書いたことがあったら要注意。そこには映像が無い。
心理描写についての理解を深め、「映像で心の状態を伝える」というアプローチを知ろう。
6.6CARDステップをおえて
これで準備はおしまい! CARDステップを終えたあなたに、ちょっとした挨拶をさせて!