3.2REWRITEステップのおわりに

REWRITEステップ

さて、REWRITEステップはどうだったろうか。これまで紹介してきた手法に比べると、それなりに目新しいやり方だったんじゃないかと思う。文章量としては少なかったが、内容として、かなり重要なことを言ったよ。

もしかしたら、ぼくが今まで紹介した中で、最も一般的じゃないやり方だったかもね。そのくせやっていることはと言えば、「推敲は必ずしましょう」をこれ以上なく忠実に守るのだから、巡り合わせというか、着地点としては不思議なものだ。

ぼくはこのやり方が本当に大好きで、推敲レポートを無しで推敲を行ったら、半年たっても終わらないだろう。

推敲レポートは終わりのない推敲に終わりを作ってくれるものであり、気になった場所をすぐその場で直したくなる誘惑を抑え、最優先で取り組むべき修正点がどこかを、明確に教えてくれる。そして自分のクリエイティブな部分を(後ろめたさなしに)発揮するために、力を貸してくれる。いいことづくめだ。

あなたの大切な作品を、寒空の下に裸で放り出さないためにも、そしてそれを無自覚でやってしまわないためにも、この推敲法を使ってもらえたらと思う。大切な作品に防寒具を着せてやって、食べ物を入れたリュックを背負わせてあげて、お小遣いもたっぷりあげて、おめかしさせてあげる。それで、姿が見えなくなるまで手を振ってやるのだ。

今まではその方法がわからなかったし、何なら、どういう状態が防寒具を着た状態なのかすら、わかっていなかった。けれどここからは、「よし、これで準備万端だ」と、送り出してやれる。

その作品が、沢山の人に「面白い!」と言って貰えたら最高だ。あなたの作品がそうなることを、心から願っているよ。

それではこの先も、あなたの創作に素敵なひらめきと、変わらぬキャラクターへの愛情がありますように。