4.1起承転結を三幕構成&BS2で説明する

CUNNINGステップ

さて、三幕構成で起承転結を説明してみよう。もちろん、BS2もプラスしながらね。

と言っても、追加で語ることは多くない。承と転の周りが、BS2によって、詳しく説明できるようになったくらいだ。

起で始まった物語が、承で展開される、というけれど、この展開というのが、『サブプロット』や『お楽しみ』だ。

『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』でも、第一幕で物語の前提となる部分を語ってから、新しい人間関係に尺を割いたし、『マトリックス』でも、ネオが来た新しい世界、現実の世界について取り扱った。

「起で起こった物語が、どうなるのかを見せるのが承」というのなら、これほど当てはまる話もない。プロットポイントⅠでスタートした物語の本筋が、広がりを持ち始めたのだ。

「起こった物語を展開するのが『承』」で、それは第二幕前半。第二幕前半は『お楽しみ』。「承で何を書けばいいの?」という問いに、一番手っ取り早く答えるならば「その物語にとっての『お楽しみ』を書きましょう」だ。

そして転への切り替わり、ミッドポイントを機に、『迫りくる悪い奴ら』が始まる。今まで良かった、いいことばかり起こっていて、良くないことが起こっても、それはすぐ乗り越えられるものだったのに、良くないことが、どんどん起こり始める。まさしく『転』でしょ? 事態は変わった、転換したんだ。

■ミッドポイントで、事態が悪くなってからが『転』

『転』では、『迫りくる悪いやつら』によって、転じた状況が悪くなっていった様が描かれる。「『転』って何を書けばいいの?」という質問にも、簡単に答えられる。「『迫りくる悪い奴ら』と、『すべてを失って』と、『心の暗闇』を書けばいいよ。ミッドポイントとプロットポイントⅡを考えておくのを、忘れないようにね」こんな具合だ。

起承転結も三幕構成もBS2も、やってることはとても近いんだよね。どこをどういう言葉で表すか、その具体性はどのくらいか、この違いだけなんだ。