推敲に終わりがないというのは、本当だけど嘘だ。
分類A、Bの修正点は、やれば終わる。分類Cの修正点は、あなたが最高の回答を見つけない限り、終わることはない。グッドか、ベターか、ベストか、どの段階でOKを出すかはあなた次第だ。
大切なのはそれを自覚して、すべきことをして、決断すべきことを決断することだ。
分類A、Bは、ただやればいい。分類Cは、やめどきをあなた自身が決断する。決断した時が完成なんだから、期限一杯まで悩もう。それで120点の作品になったなら、それは最高だ。
いくらでもやれてしまう推敲だからこそ、すべきことがタスク化されていることが大切だ。その順番もね。
大きな変更が必要になるもの、物語を最低限成立させるのに必要な項目ほど、早い段階で手を付ける。クリエイティブさを発揮するのは、後になってからだ。
機械的な直しをしてから、クリエイティブな直しを行う。機械的な直しには、優先度が二種類ある。これを念頭に置いて、「なんとなく」で推敲しないことが大切だ。「なんとなく」の推敲は、効果が上がる上がらない以前に、推敲作業そのものの終わりがない。
何をどこへ向けて、どういう順番で直していくか。自分の物語についてここをきちんと知らないと、推敲作業は終わらない。だから、その終わりをちゃんと作ってあげないとね。
今まで、物語を完成させるために、あなたはとてもとても頑張ってきた。ぼくのいう事を守り、不安にも打ち勝って書き続けた。今度は、自分の書きたかった形で完成させるために、この方法を守ってほしい。全ては、あなたの作品のためだ。